ヴォイストレーナーとは?
ヴォイストレーナーは、発声や歌唱などのヴォイストレーニングの指導をする人のことを指します。
指導する対象は幅広く、クラシックの声楽家やポピュラーミュージック系のヴォーカリストだけでなく、俳優、タレント、声優、アナウンサー、ナレーター、さらにそれらの志望者、カラオケの上達を望む人などさまざまです。
ヴォイストレーナーの活動スタイル
- ヴォイストレーニングスクールの正社員として雇用されたり、フリーランスで委託されて活動する
- 歌手として活躍しながら、ヴォイストレーナーの仕事を請け負う
仕事をする上で特別な資格は求められませんが、発声や歌唱の知識と技術を持っていることはもちろん、指導力も必要になってきます。
自分自身も歌手や声楽家として活動しながら、副業としてヴォイストレーニングをする人も少なくありません。
アニメの普及で声優志望者が増えたり、話し方トレーニングを求める企業が増加するなど、ヴォイストレーナーが活躍する場は以前よりも広がっています。
ヴォイストレーナーの仕事内容
発声や歌唱などをメインにしたヴォイストレーニングを行うことがヴォイストレーナーの仕事です。
仕事内容は、主にスクールあるいはフリーランスで指導を行っていきます。
もともと歌手やコーラス、声楽家、作曲家として活動していた人のほか、音楽関係の事務所やプロダクションにヴォイストレーナーとして所属する人もいます。
指導内容は、発声法、腹式呼吸、音程のとり方、声区の転換、喉の使い方やケア、共鳴法、リズム(調子)、ファルセット(裏声)、ビブラート(揺れ)、ハミング(鼻歌)、ソルフェージュ(読譜)など、多岐に渡ります。時代に合わせたトレンドを取り入れる必要性もあります。
ヴォイストレーナーのやりがい・楽しさ
ヴォイストレーニングの目的は人によって異なります。ときには、なかなか次のステップに進むことができないこともあるでしょう。
ヴォイストレーナーとしては、細かい指導だけでなく、メンタル面でのフォローも欠かせません。
それらを通して生徒が次のステップへ進めたときは、ヴォイストレーナーとして仕事をしていて本当に良かったと思える瞬間です。
個人差はあるものの、生徒の成長を間近で感じられ共有できるのは、ヴォイストレーナーの大きなやりがいの一つです。
ヴォイストレーナーになるにはどうすればいいの?
ヴォイストレーナーには、国家資格など公的な資格はありません。誰でもヴォイストレーナーになることができます。
しかし、ヴォイストレーナーとして仕事をするには、発声や歌唱の知識はもちろんのこと、技術や指導力、人望が鍵になってきます。
ヴォイストレーナーになる一般的な流れとしては、以下の道筋が考えられます。
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まずは自分自身がヴォイストレーニングを受ける
音楽大学の声楽科や、ヴォーカリスト·声優·アナウンサーを目指す専門学校、あるいはヴォイストレーニングのスクールに通い、技術習得に励む。 -
ヴォイストレーナーの求人をチェックする
求人情報は、音楽大学や専門学校、スクールでチェックできます。こうした求人の多くは、実際の指導経験が必要とされます。ほとんどの場合、自らヴォイストレーニングを学ぶ過程で、段階を踏んで仕事に結びつくことになります。 -
ライセンスを取得する
一般社団法人「日本ボイストレーナー連盟」が認定する、「JAVCERT(ジャヴサート/日本ボイストレーナー連盟資格認定)」という民間のライセンスがあります。これを取得するのも、ヴォイストレーナーの実績としては役に立つでしょう。
ヴォイストレーナーになるために必要な能力・資格
ヴォイストレーナーとして仕事をするには、当然ですがヴォイストレーニングの知識や技術が必要です。
その上で、何より大切なのは指導力です。知識や技術がいくら豊富でも、指導方法に問題があれば生徒には伝わりません。
生徒に自分の意図をきちんと伝えるためには、より専門的な指導法を勉強することも大事です。
また、プロを目指す生徒と趣味で楽しみたい生徒では、トレーニングの意味合いが全く異なります。
そうした一人ひとりの目標に合わせて、それぞれの魅力を引き出すことができる指導者は、大勢の生徒から人気を集める優秀なヴォイストレーナーだと言えます。
ときには悩みの相談に乗ることもあるかもしれません。
人の話をよく聞き、理解力や対応力に長けた人、思いやりのある親切なアドバイスができる人はヴォイストレーナーに向いています。

ヴォイストレーナーになりたい高校生へのメッセージ
ヴォイストレーナーが扱う分野は、喉の使い方やケアの方法、腹式呼吸の仕方といった基本的なことから、ハミングやビブラートの出し方、声を綺麗に聞こえさせる方法といった専門的なことまで、多岐にわたっています。
さらに、ヴォイストレーナーには次のようなことも求められます。
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スピードや効率が要求される
ヴォイストレーナーとしての仕事が軌道に乗ると、1日のうちにたくさんの生徒を指導することになります。
マンツーマンで教えることもあれば、何人かを同時に指導することもあり、それぞれに異なる能力が問われます。
レッスン時間は決まっているので、限られた時間を効率的に使う、時間配分の能力も求められるでしょう。 -
体力と根性も必要
1日何人もの生徒を指導するヴォイストレーナーは、喉を常に酷使しています。そのため、体力は絶対に必要です。
また、ヴォイストレーナーとして一通りの業務ができるようになるには、少なくとも1年は下積みとして仕事をこなしていく必要があると言われています。
人によっては早くからヴォイストレーナーとして指導をさせてもらえることもありますが、ある程度の下積みは覚悟しておきましょう。
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